単身赴任になったら世帯主は変わる? 住民票との関係性について
家族の代表者である世帯主。もしも世帯主が単身赴任で家を離れることになった場合、家族間で世帯主の変更は必要なのでしょうか?
この記事では、単身赴任に伴う世帯主の変更について解説します。
単身赴任による世帯主の変更は「住民票を異動した場合のみ」
世帯主の位置付け
世帯主は家族の代表者と定義されていますが、同一世帯内であれば誰であっても構いません。生計を分けている夫婦であれば、それぞれが世帯主になることも可能です。
世帯主には行政上の義務が設けられており、主に納税や保険料などの納付がこれに該当します。国や各都道府県、居住地域の市町村からの配布物(税金関連の書類や選挙の投票用紙など)は、世帯主宛に送付されます。
住民票は一人一つ
世帯主は住民票に記載されています。世帯主が単身赴任により自宅を離れたとしても、自発的に住民票を異動しなければ世帯主は変更されません。住民票は一人一つです。住民票の異動を行わないのであれば、世帯主を変更する必要はありません。
単身赴任時における住民票の異動は義務ではなく、個別の生活環境を考慮して判断することができます。世帯主の変更は、住民票を異動した場合に限り必要になると覚えておきましょう。
単身赴任による住民票の異動は必要か?
世帯主が単身赴任する際、住民票を異動する必要性はあるのでしょうか。結論としては、生活拠点が自宅(家族が暮らす住居)であれば住民票の異動はいりません。単身赴任に際して生活の拠点が自宅になる条件には、以下のような事例が考えられます。
単身赴任期間が短い場合は異動しなくてよい
国の基準では、「1年以上継続して生活の本拠が移る場合は転居(または、転出・転入)の届出が必要」とされています。単身赴任期間が1年に満たない場合には、住民票の異動は必要ないと考えて良いでしょう。
生活の本拠地が自宅である場合は異動しなくてよい
住民票の元情報にあたる住民登録は、生活の本拠地で行わなければなりません。単身赴任時であっても、頻繁に自宅に帰省している場合や、いずれ自宅に戻ることがわかっている場合などには住民票の異動は必要ありません。
単身赴任中の住民票の異動については、 こちら の記事でより詳しく解説しています。
住民票を異動した場合の世帯主は誰か
住民票を異動した赴任先では本人が世帯主となります。本拠地では、残った家族のいずれか一人が世帯主となります。
世帯主に続柄は関係ない
世帯主になる条件は生計を共にしていることです。同一家計内であれば、祖父や祖母、夫や妻はもちろん、兄弟や子供でもなることができます。(※15歳未満の子供は世帯主になれない)一般的な家庭の場合には、妻が世帯主となる事例が多いでしょう。
世帯主変更届について
世帯主を変更する際には、管轄の市町村にある役所(役場)に世帯変更届を提出する必要があります。届出人は原則として世帯主になる本人です。
届出は変更した日から14日以内に行う必要があります。(※現在は新型コロナウィルスの影響により、手続き期間を延長している地域もある)手続きには、本人を確認できる身分証明書が必要です。詳細は各市町村の公式HPをご確認ください。
単身赴任時の住民票および世帯主の変更はしない事が多い
単身赴任時の住民票の異動や、世帯主の変更は行わない方が多いでしょう。単身赴任は期間が限定的であり、赴任先の住居はあくまでも仮住まいという位置付けになるからです。
いずれ自宅に戻るのであれば無理に異動する必要はありませんが、参考までに、住民票や世帯主の変更に伴う主なメリットとデメリットをご紹介します。
メリット
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各種手続きが円滑に進む
社会保障関連の手続きや身分証が必要になる各種手続きには、住民票のコピーが必要になる事例があります。 -
行政サービスが利用できる
各市町村で行われている行政サービス(育児や介護関連の補助金制度など)は、住民登録されている本拠地を基準に利用することが可能です。 -
公的書類が手元に届く
国や都道府県、各市町村からの公的書類は、住民票に記載された住所宛てに送付されます。住民票を異動したことによって、赴任先で受け取ることができます。
デメリット
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選挙の投票ができない
選挙権は住民登録されている本拠地でのみ行使することができます。 -
運転免許証の手続きができない
運転免許証の本免許学科試験は、住民登録している地域で行います。また、更新手続きにも住民票が必要です。 -
身分を証明しづらくなる
住民票のコピーの取得や運転免許証の住所変更ができない場合、一時的に身分の証明が困難になる可能性があります。
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単身赴任時の世帯主は、住民票異動の有無によって決まります。生活の拠点が自宅である場合には、無理な住民票の異動および世帯主の変更は必要ありません。
住民票や世帯主の変更は、生活環境に直結する重要な手続きです。自身の生活環境を考慮した上で正しく判断しましょう。
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